Kingpin

    マウサーに転向したきっかけは、Kingpinのマルチプレイヤーゲームです。クランXMIに入ってから半年くらいした頃、Kingpinを買って2〜3ヵ月オンラインで遊びました。HalflifeやUnrealのようなid software以外からの後発FPSを「二番煎じ」「似非Quake」と見なしていた私ですが、Kingpinは何かもっと違うものだとおもったのです*1。同じ3Dエンジンを使っているためQuake2用の設定ファイルに少し手を加えるだけでQuake2と同じ設定で遊べました。例によってデスマッチは厭なのでBagmanというチームプレイモードで、ベースにある金庫にせっせと金を持ってきてため込んだり敵の金庫から金を盗んだりといったゲームですが、負けた(殺された)時の屈辱感がQuake等の3倍くらいあります。Quakeでは、死ぬと1秒かそこらの間死体(または肉片)の視点から勝者を見上げるシーンがあります。

    Kingpin Bagmanではそれに加えて勝った奴から嘲罵を浴び、さらにその時まで集めていた金を奪われるので屈辱感は3倍です。嘲罵というのはKingpinでは武器を発射するコマンドに、(音声で)口汚く罵り挑発するコマンドを一緒にバインドでき、それが流行っていたので、敵味方二人で撃ち合う場合武器の効果音に罵りが混ざり合いますが、片方が死ぬと勝った方の嘲りが最後に響き渡ることになるわけです。

    これが悔しいばっかりに設定ファイルを書き直してマウスで向きを変え武器を発射するようにして練習しました。ウェブで転向の体験談を読むと、たいていの人はだいたいキーボーダーだった頃の強さになるまで2ヵ月くらいかかっています。慣れてくるまでの最初の1〜2週間はとても苦しいものです。右手でテンキーを使って操作していた動作を、より不器用で力も弱い左手で行わなければいけないし。Bagmanのオンラインプレイ中、下の方が切れているハシゴに飛びつくなど難しい動きの際は右手をテンキーに戻したりしました。自分が本来愛好するゲームであるQuakeとは違うゲームコミュニティで練習するのは、初心者同様に戻ったところを知り合いのQuaker*2に見られずに済むのでその点都合が良かったです。

    転向によって最終的には、下の下ないし下の中だったスキルが下の上ないし中の下くらいにはなりました(笑)。

    Bagmanを遊んでいて不快なことはもう一つ、プレイヤーがチームの金庫(正確にはその中の金袋)のそばにいるチームメイトを殺せることです。嫌がらせで金庫の入り口を塞ぐプレイヤーへの対策として設定されたのでしょうが、不注意に金庫のそばに立つと面白半分のチームメイトに殺されました。殺される方は金庫を守り、大金を担いでベースへ戻ってくるチームメイトのために開閉を代行してやったりしているんですからこれは理不尽な話です。

*1:結局カネの概念があって、シングルプレイヤーゲームで味方ポットを最大二匹使えるという程度のものだったが、宣伝にだまされた。

*2:Quakeシリーズのプレイヤーをこう呼ぶ。ニューイングランドに多いプロテスタントの一派のことではない。